====== レイヤー1ブロックチェーン ====== ===== レイヤー1 (Layer 1) ブロックチェーン解説 =====  レイヤー1(L1)とは、ブロックチェーン・ネットワークにおいて、**基盤となるメインのプロトコル(第一層)**を指します。独自のルール、セキュリティ、合意形成メカニズムを持ち、自律して動作するネットワークのことです。 ---- ===== 1. レイヤー1 の主な役割 =====  レイヤー1は、家を建てる際の「土地」や「基礎」に例えられます。主な機能は以下の通りです。 * **トランザクションの処理:** * 送金やスマートコントラクトの実行を直接記録します。 * **合意形成 (Consensus):** * どの取引が正しいかをネットワーク全体で決定します。 * **セキュリティの担保:** * 暗号技術を用いて、データの改ざんを防止します。 * **ネイティブトークンの発行:** * ネットワークの手数料(ガス代)や報酬に使用される独自の通貨(例:QUBIC, BTC, ETH)を持ちます。 ---- ===== 2. 主要な合意形成アルゴリズム (Consensus Mechanisms) =====  L1がどのように正当性を証明するかは、プロジェクトによって異なります。 ^ アルゴリズム ^ 内容 ^ 代表例 ^ | **PoW (Proof of Work)** | 計算能力を競う。エネルギー消費が大きいが堅牢。 | Bitcoin | | **PoS (Proof of Stake)** | 通貨の保有量(ステーク)に応じて権限を付与。 | Ethereum | | **[[tag/クォーラム|Quorum]] (Qubic方式)** | 信頼されたノード([[tag/Computor]])間の多数決による合意。 | **Qubic** | ---- ===== 3. ブロックチェーンのトリレンマ =====  L1を設計する際、常に直面するのが「[[tag/ブロックチェーンのトリレンマ]]」です。これら3つを同時に完璧に満たすことは困難とされています。 * **スケーラビリティ (Scalability):** * 大量の取引を高速に処理する能力。 * **セキュリティ (Security):** * 攻撃に対する耐性。 * **分散化 (Decentralization):** * 特定の管理者に依存しない仕組み。 ---- ===== 4. Qubic:独自のレイヤー1アプローチ ===== Qubicは、従来のL1が抱えていた問題を独自の設計で解決しようとしています。 * **手数料無料 (Feeless):** * ユーザーが送金手数料を支払う必要がない、革新的な経済モデル。 * **[[tag/uPoW]] (Useful Proof of Work):** * 単なる「計算の浪費」ではなく、AI(人工知能)のトレーニングに計算資源を活用。 * **圧倒的なTPS:** * [[tag/ベアメタル]](OSなし)実装により、秒間1500万件以上のトランザクション処理能力を目指す。 ---- ===== 5. 他のレイヤーとの関係 ===== * **レイヤー0 (L0):** * 異なるL1同士を繋ぐための「道路(通信網)」。 * **レイヤー2 (L2):** * L1の混雑を避けるため、外側で高速処理を行う「高速道路」。 ---- ===== 結論 =====  レイヤー1 はブロックチェーン経済の心臓部です。  そのL1がどのような設計(PoWなのか、手数料はどうなのか、何を目指しているのか)を採用しているかによって、その上に構築されるエコシステム全体の可能性が決まります。 ===== Related Articles ===== {{topic>レイヤー1ブロックチェーン }} {{tag>レイヤー1ブロックチェーン ブロックチェーンのトリレンマ }}