====== AVX-512 ====== ===== AVX-512:Qubic マイニングの核心技術 ===== **AVX-512 (Advanced Vector Extensions 512)** は、インテルと AMD のx86命令セットアーキテクチャに対する拡張機能です。一度の命令で 512 ビットという膨大なデータを一括処理できる「SIMD(単一命令複数データ流)」機能を提供します。 ===== 1. Qubic においてなぜ重要なのか? ===== Qubic の有用なプルーフ・オブ・ワーク([[tag/uPoW]])は、AI(ニューラルネットワーク)の学習を行っています。この学習プロセスには膨大な行列演算が含まれます。 * **圧倒的なスループット:** AVX-512 を使用すると、従来の AVX2(256ビット)と比較して、理論上 2 倍のデータを一度に処理できます。 * **AI 学習の加速:** ニューラルネットワークの重み計算など、並列処理が重要なタスクにおいて、AVX-512 は劇的な効率向上をもたらします。 * **電力効率:** 同じ計算量をより短いサイクルで完了できるため、結果として 1W あたりの計算効率(It/s)が向上します。 ===== 2. 2026年以降の必須要件 ===== Qubic ネットワークの進化に伴い、マイニングおよび Computor 運用の基準が厳格化されています。 - **Computor の必須条件:** * 2025年12月31日のエポックより、すべての Computor(バリデーター)候補は AVX-512 への対応が必須となりました。 - **マイナーへの影響:** * AVX-512 に対応していない古い CPU や一部の Intel CPU では、最新のマイニングソフト(qli-Client 等)で十分なパフォーマンスが出せない、あるいは動作対象外となる可能性があります。 ===== 3. ハードウェアの選択肢 ===== 現在、AVX-512 の実装において AMD が高く評価されている理由は以下の通りです。 * **AMD (Zen 4 / Zen 5):** * Ryzen 7000 シリーズ以降(および最新の 9000 シリーズ)は、AVX-512 を非常に効率よく実装しており、熱暴走を抑えつつ高いスループットを維持します。 * **Intel:** * 一部の最新世代で AVX-512 が無効化されていたり、Eコア(高効率コア)との兼ね合いで制限があったりするため、設定に注意が必要です(Workstation 向けの Xeon などは強力にサポートしています)。 ===== 4. 設定と確認方法 ===== - **BIOS 設定:** 一部のマザーボードでは AVX-512 がデフォルトで無効になっている場合があるため、有効にする必要があります。 - **OS での確認:** Linux では `lscpu | grep avx512` コマンドで、CPU が命令セットを認識しているか確認できます。 - **マイニングソフト:** 起動時のログで "AVX-512 detected" などの表示が出ることを確認してください。 ===== 結論 ===== AVX-512 は、Qubic が「AI 学習を行うネットワーク」として機能するための技術的基盤です。これからハードウェアを準備する場合は、**AVX-512 をネイティブにサポートしている最新の AMD アーキテクチャ**を選択することが、最も効率的なマイニングへの近道となります。 ===== Tagged Articles ===== {{topic>AVX-512 }} {{tag>AVX-512 マイニング 暗号技術 }}