====== 量子耐性プロジェクト比較:Qubic vs 競合他社 ======  暗号資産市場において「**量子耐性**」を掲げるプロジェクトは数少ないですが、そのアプローチと目的は大きく異なります。Qubicと主要な競合(QRL等)の比較分析です。 ---- ===== 1. 量子耐性プロジェクト比較表 ===== ^ 項目 ^ Qubic (QUBIC) ^ QRL (Quantum Resistant Ledger) ^ [[tag/IOTA]] (過去の仕様) ^ | **採用アルゴリズム** | **[[..:lamport署名|Lamport]] + [[..:schnorr署名|Schnorr]] (ハイブリッド)** | [[tag/XMSS]] (eXtended Merkle Signature Scheme) | WOTS (Winternitz One-Time Sig) | | **コンセンサス** | **[[tag/uPoW]] (有用なプルーフ・オブ・ワーク)** | PoS (プルーフ・オブ・ステーク) | DAG (Tangle) | | **処理速度 (Tick/Block)** | **約5.7秒 (極めて高速)** | 約60秒 | 変動あり | | **主な目的** | **AI学習・分散型コンピューティング** | 資産の長期的・安全な保管 | IoT機器間の通信・決済 | | **手数料** | **基本的に[[..:ガス代無料|無料]] ([[tag/バーン|Burn]]モデル)** | 有料 (TX手数料) | 無料 | | **スマートコントラクト** | **対応 (QPI)** | 限定的 | 対応予定 / 開発中 | ===== 2. 主要プロジェクトとの決定的な違い ===== ==== QRL (The Quantum Resistant Ledger) との比較 ====  QRLは「[[tag/量子耐性]]のある安全な金庫」を作ることに特化しています。 * **QRL:** * NIST(米国立標準技術研究所)推奨のXMSSを採用し、非常に手堅い設計ですが、用途は決済や保管が主です。 * **Qubic:** * 量子耐性は「前提条件」に過ぎません。その上で**AI学習([[tag/uPoW]])という実需**を組み込み、圧倒的な計算リソースを世界に提供することを目指しています。 ==== IOTA との比較 ====  [[tag/IOTA]]はかつて[[tag/量子耐性]]を謳っていましたが、現在は利便性のために非量子耐性のアルゴリズム(Ed25519)へ一時的に移行しています。 * **Qubicの凄さ:** * 利便性や速度を犠牲にすることなく、**最初から最後まで量子耐性([[..:lamport署名|Lamport]])を維持しながら、秒単位の超高速処理を実現**している点に技術的ブレイクスルーがあります。 ---- ===== 3. Qubic独自の「Xファクター」:なぜQubicなのか? =====  Qubicが他の[[tag/量子耐性]]プロジェクトを凌駕している点は、**「量子耐性 × AI × スピード」**の三位一体にあります。 * **未来への備え:** * 単に「量子コンピュータが来ても壊れない」だけでなく、量子コンピュータが登場する未来の超高度計算社会において、**AIの計算基盤として機能すること**を見越して設計されています。 * **署名集約の効率:** * [[tag/Schnorr署名]]を組み合わせることで、[[..:lamport署名|ランポート署名]]の弱点である「データ量の増大」を克服し、軽量かつ堅牢なネットワークを維持しています。 ---- ===== Related Articles ===== {{topic>量子耐性 }} {{tag>量子耐性 column 260126}}