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tag:column:260120_feeless_and_execution_fees

Qubic の「ガス代無料」と「実行手数料」の関係

 Qubic は、従来のブロックチェーンが抱えていた「送金するたびに手数料がかかる」というユーザー体験を根本から変えつつ、ネットワークの持続可能性を独自の経済モデルで担保しています。

1. ユーザー:ガス代無料 (Feeless)

 Qubic において、一般的なユーザーが送金やトークンの移動を行う際の手数料は 0 (無料) です。

  • 仕組み:
    • Qubic は「手数料市場」を持たず、送金トランザクションに対してネットワーク手数料を課しません。
  • メリット:
    • 少額決済の実現: 数円、数十円単位のマイクロペイメントが実質的なコストなしで可能です。
    • ユーザー体験の向上: 「手数料を支払うためのネイティブ通貨(ガス代用トークン)」を常に気にする必要がありません。
  • スパム対策:
    • 手数料が無料であっても、Qubic の圧倒的な処理能力(1,500万TPS以上)とクォーラム(合意形成)の仕組みにより、スパム攻撃に対する高い耐性を維持しています。

2. スマートコントラクト:実行手数料 (Execution Fees)

 一方で、スマートコントラクトを動作させるための「計算リソース」にはコストが発生します。これが 実行手数料 です。

  • 支払いの主体:
  • リザーブ(準備金)システム:
    • 各スマートコントラクトは、内部に Execution Fee Reserve(実行手数料リザーブ) という準備金を保持しています。
    • コントラクトが呼び出され、計算(プロシージャの実行)が行われるたびに、その計算量に応じてリザーブから $QUBIC が差し引かれ、バーン(焼却) されます。
  • 休止状態:
    • もしコントラクトのリザーブが底をついた場合、そのコントラクトは「休止状態(Dormant)」となり、リザーブが補充されるまで動作を停止します。

3. 両者の関係:なぜこの分離が必要なのか?

 Qubic がガス代を無料にしつつ、コントラクトにだけ実行手数料を課す理由は、「経済的な健全性」と「スループットの維持」を両立させるためです。

比較項目 ユーザーの送金 スマートコントラクトの実行
コスト負担者 0 (無料) スマートコントラクト (リザーブから)
ネットワークへの影響 データの移動(低負荷) 複雑な計算・ロジック(高負荷)
トークノミクス 変化なし バーンによるデフレ圧力を提供

4. 実行手数料の決定プロセス (Consensus)

 2026年1月14日より本格稼働した実行手数料の計算は、極めて民主的なプロセスで行われます。

  • 測定:
    • 676台の Computor が、実際にコントラクトが実行にかかった時間を測定します。
  • 合意:
    • Computor が測定値を共有し、ネットワーク全体の 2/3 の合意(パーセンタイル値) に基づいて、正当な手数料額が決定されます。
  • 焼却:
    • 決定された手数料はコントラクトのリザーブから差し引かれ、永久に消滅(バーン)します。

結論:Qubic は「エネルギー効率」を重視する

 Qubic において $QUBIC は単なる通貨ではなく、「計算エネルギーの単位」 として機能しています。

  • 送金という単純な情報の移動は「無料」。
  • 複雑な AGI 開発やデータ処理を伴う計算は「エネルギー($QUBIC)の消費」=「実行手数料」を伴う。

 この明確な役割分担により、Qubic はスパムに強く、かつユーザーにとって最も使いやすい次世代のレイヤー1インフラとしての地位を確立しています。

tag/column/260120_feeless_and_execution_fees.txt · 最終更新: by d.azuma