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Qubic における「オラクル」と「オラクルマシン」の違い

 Qubic ネットワークにおいて、現実世界のデータをスマートコントラクトに取り込む仕組みは非常に重要です。ここでは、抽象的な概念としての「オラクル(Oracle)」と、具体的なインフラである「オラクルマシン(Oracle Machines)」の違いを解説します。


1. 基本定義の整理

オラクル (Oracle) とは?

  • 定義:
    • ブロックチェーンの外側(オフチェーン)にあるデータを、内側(オンチェーン)に持ち込むための「窓口」や「仲介者」を指す一般的な総称です。
  • 役割:
    • 「今日の東京の気温」や「BTC/USD の価格」といった、ブロックチェーン自体が知らない情報を供給する役割そのものを指します。
  • 例:
    • CoinGecko (価格データ)、AccuWeather (気象データ) などは、Qubic にとっての「外部オラクルサービス」です。

オラクルマシン (Oracle Machines) とは?

  • 定義:
    • Qubic 独自のアーキテクチャにおいて、オラクル(外部データ)と Qubic コアノードを接続するために設計された専用のミドルウェア(ソフトウェア層)です。
  • 役割:
    • 外部サービスからデータを取得し、Qubic ネットワークが信頼できる形式(標準化)に変換・キャッシュし、Computor(ノード)へ配信する「エンジン」です。


2. 具体的な違いの比較表

 Qubic の設計における両者の関係は、以下の通りです。

項目 オラクル (概念・外部) オラクルマシン (実体・内部)
レイヤー 外部データプロバイダー (APIなど) Qubic ネットワークのミドルウェア層
実体 CoinGecko, ニュースサイト等 独自リポジトリのプログラム (oracle-machine)
主な機能 生データの提供 クエリの解析、キャッシュ管理、バリデーション
Qubicとの関係 データの「ソース(源泉)」 データの「デリバリー(搬送路)」

3. 連携の仕組み (データフロー)

 データがスマートコントラクトに届くまでの流れを見ると、両者の役割分担が明確になります。

  • 処理開始 (OM):
  • 検証と公開 (OM):
    • 取得したデータをオラクルマシンが標準化し、Computor 間で合意(クォーラム)形成後、オンチェーンに公開される。

結論:なぜ「オラクルマシン」が必要なのか?

 Qubic が単なる外部 API 連携ではなく、独自の「オラクルマシン」を構築しているのには理由があります。

  • パフォーマンス:
    • 頻繁に要求されるデータをキャッシュすることで、外部 API への負荷を減らし、応答速度を高めます。
    • ベアメタル駆動の Computor と同じ速度で稼働する必要があります。
  • セキュリティ:
    • 外部の未検証なデータをそのままコアプロトコルに入れず、ミドルウェア層でフィルタリングと標準化を行うことで、メインネットの安定性を守ります。
  • デフレ経済:
    • オラクルマシンの利用手数料を バーン(焼却) することで、トークノミクスの一部として機能させています。
tag/column/oracle_and_oracle_machines.txt · 最終更新: by d.azuma