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スリッページ

スリッページ (Slippage) の仕組みと対策

 トレードにおいて、注文を出した時の「期待価格」と、実際に約定した「成約価格」の間に生じる差をスリッページと呼びます。


1. スリッページが発生する主な理由

 スリッページは主に以下の 3 つの要因で発生します。

  • 市場のボラティリティ (変動性):
    • 注文を出してからブロックチェーンに記録されるまでのわずかな間に価格が急変すること。
  • 流動性の低さ:
    • 買いたい量に対して売り注文が少ない場合、価格を押し上げながら買うことになります。
  • 注文サイズ:
    • 取引額がプールの規模に対して大きいほど、価格への影響(プライスインパクト)が大きくなります。

2. QSwap (AMM) における数学的背景

 QSwap (SC) のような AMM では、常に 「一定積公式 ($x \times y = k$)」 に基づいて価格が決まります。

  • $x$: トークンAの在庫量
  • $y$: トークンBの在庫量
  • $k$: 一定の定数

 大きな注文を出すと、プール内のバランスが急激に変化するため、グラフの曲線に沿って価格が滑るように上昇します。これが AMM 特有のスリッページ(プライスインパクト)です。


3. スリッページ許容度 (Slippage Tolerance)

 多くの DEX では「スリッページ許容度」を設定できます。

  • 設定例 (1%):
    • 「提示価格から 1% 以上不利な価格になるなら、取引をキャンセルする」という安全装置です。
  • 注意点:
    • あまりに低く設定しすぎると、価格変動が激しい時に取引が全く成立せず、手数料(ガス代)だけを無駄にする「トランザクション失敗」を招くことがあります。

4. QX と QSwap の違い

項目 QX (SC) (板取引) QSwap (SC) (AMM)
スリッページ 指値(Limit Order)なら発生しない。成行なら板を食う分だけ発生。 常に発生する。注文サイズに比例して大きくなる。
確実性 相手がいないと約定しない。 流動性があれば、価格を厭わなければ必ず即時約定する。

5. スリッページを最小限に抑えるコツ

  • プールの厚みを確認:
    • 流動性の低いプールでの大口取引は避ける。
  • 注文を分割する:
    • 一度に買わず、時間を置いて少しずつ購入することで、価格の戻りを待つ。
  • QX (SC) の活用:
    • 単価が高く、急がない取引であれば、QX (SC) で指値を置いて待つ方が有利になることが多い。
tag/スリッページ.txt · 最終更新: by d.azuma